平成31年2月3日
今日は節分、ということで例年どおり恵方巻きを作った。
酢飯は大阪寿司のレシピで作った。
そうすると市販のよりも具とのマッチングがはるかに良いので、とても美味しい。
大阪寿司では昆布とお酒を入れてごはんを炊き、
酢や砂糖の量も東京風の酢飯とは全く違う。
だからこそ、昔ながらの大阪寿司の具には東京風は馴染まないのだ。
スーパーやコンビニの恵方巻きは、具を海鮮メインにしたり、牛肉を入れたりと、
あれこれ目先を変えているが、
要するに他の東京風のにぎり寿司などにするための酢飯を流用するため、
昔ながらの大阪寿司の具で作ると、
不味くはないが、どことなく酢飯と具がしっくりせず、特に美味しくもないのだ。
金儲けするために「恵方巻き」という言葉を宣伝に使い、
客が知らないのをよいことに平然とマガイモノを売っているわけだ。
で、大量に売れ残って廃棄の山になり、社会問題化している……。
これまでも、大企業は自社の儲けのために伝統的な食文化を破壊し、
マスコミもその大企業の戦略に批判めいたことは決して言わない。
CMのお得意様だからだろう。
もちろんCMのないNHKも、大企業を敵に回すことは決してない。
今日作った恵方巻
具はキュウリ、玉子焼き、穴子、海老、高野豆腐、干瓢、椎茸の七種。
かつて、東銀座の歌舞伎座前に日乃出寿司(字が違うかもしれないが)という大阪寿司の店があった。
そこの恵方巻がとても美味しかった。
他の箱寿司なども美味しいので、ときどき買っていた。
たまに店頭に出ている女将さんが、
「おおきに、ありがとございますぅ」って、大阪弁で対応してくれるのも嬉しかった。
歌舞伎を観るときのお弁当にも買ったものだ。
しかし平成22年、
歌舞伎座建て替えのときに閉店してしまった。
その後再開の様子もなく、
以来、恵方巻きは大阪寿司の酢飯の作り方を調べ、自分で作るようになった。
今、大阪でも大阪寿司の店は激減しているらしい。
どんどん伝統が失われて行く……悲しい……。